器の扱い方と基本
2014年8月25日
同じ原料でも陶器メーカーやブランド、作家さんによって土の種類や作り方が異なるため、すべてのものにあてはまるわけではありませんが、器の扱い方の基本についてお伝えしていきます。
陶器の扱い使いはじめは、お米のとぎ汁で煮沸が基本
陶器は吸水性があります。これは目に見えない小さな穴が無数にあるためです。使い始めるまえに、この穴に十分吸水させておくのがいいといわれています。その方法としてあげられるのが、お米のとぎ汁で煮沸すること。鍋に器を入れ器がかぶるくらいのお米のとぎ汁をいれて火にかけます。沸騰したら弱火にして30分前後煮沸し、火を止めて器もそのまま冷やします。
そして水洗いして自然乾燥。とぎ汁の粘りが穴を埋めて汚れがしみにくくなります。使う前ごとに十分水をかけて洗ってからお料理を盛りつけるんです。シミにくくなり、においもつきにくくなります。しまっている間はほこりもとれるトリプル効果があるんですよ。
水気はカビの原因。よく乾かそう
盛りつけや洗うのに、特に注意することはありません。器は使ってこそその良さがわかるのですから、注意深くなりすぎて使わなくなるのでは意味がありません。「ただ、洗うときは先に水をかけてから洗剤をつけた方が良いと思います。また、陶器は水気が残っているとカビの原因になります。洗った後は、乾いた布で拭いてよく乾かしてからしまってください。重ねて収納するときは、キッチンペーパーなどを挟むと傷がつきにくく、もし水分が残っていたとしても吸収してくれます。
磁器は特別なことを気にせず使えます
陶器のように吸水性が高くないため、汚れやシミがつきにくく、扱い方は簡単。使い始めは表面の汚れをキレイに洗って落とすだけでOK。とぎ汁で煮沸などは必要ありません。「半磁器の場合は、陶器と同じ扱いをした方が安心です。」
色絵や金彩・銀彩は酸で変色する場合も
丈夫で割れにくく、扱いのラクな磁器ですが、色絵や金彩・銀彩が施されているものには注意が必要です。「酸によって変色する場合があるので、酢のものなどの酸性があるものは盛りつけない方がいいでしょう。また、電子レンジの使用は変色やびび割れの原因にもなるのでやめましょう。」
茶渋がついたら漂白剤で漬け置き洗いを
茶渋やアクなどは漂白剤を使って落として大丈夫。「漂白剤を使ったあとがなんとなく気持ち悪いという方は、漂白剤の浸け置きから出して水洗い後に、真水に3日間くらい(ときどき水をかえながら)浸けておくのがいいと思います。また、洗剤をつけなくても汚れの落ちる研磨剤のスポンジ(「劇落くん」など)を使う方法も。ただし、漂白剤も研磨剤もスポンジも、色絵や金彩・銀彩には使用しないことです。
2014年8月25日
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