包丁の材質
2015年7月29日
伝統的な和包丁は、鋼だけで作られる「本焼き包丁」、鉄と鋼を張り合わせて作られる「合わせ包丁」に分類されます。さらに、近年ではステンレス鋼など新素材をつかった包丁も増えています。
本焼き包丁と合わせ包丁
本焼き包丁は日本刀と似た製法で一本づつ作られるもので、新素材にも純度の高い鋼(はがね)が使われています。鍛錬、焼入れ、焼きもどしなど製造工程においても、熟練された職人の高い技術が必要とされ、たいへん効果です。
その分切れ味の鋭さは、別格で料理人にとっては憧れの包丁といえるますが、使いこなすには使い手にも相応の技術が求められます。鋼には硬度がある分、もろさもあり、無理な力を加えると刃こぼれしたり、真っ二つに折れてしまうことがあります。刃が硬いため、刃付けも難しいのです。
一方の合わせ包丁は、鋼に柔らかい鉄(地鉄)を貼り合せて作る包丁で、軟鉄が衝撃を和らげるため、本焼きよりも丈夫で刃こぼれしにくい。されに刃付けも本焼きほど難しくはなく、手入れがしやすい。さらに刃付けも本焼きほど難しくはなく、手入れがしやすい。
合わせ包丁は、片刃の場合、地鉄の上に鋼をのせて熱し、鋼を叩いて地鉄と合わせて作られる。研ぎの段階で軟鉄と鋼の教会をく霞がかったようにぼかして仕上げるため、「霞」や「本霞」と呼ばれます。本焼きよりも製法的に数が打てるので、価格も安く入手できます。まずは、合わせ包丁で充分な経験を積んでから本焼きを求めても良いでしょう。
新素材の包丁
伝統的な製法で作られる本焼き包丁や合わせ包丁は、鋼や鉄といった材質の性質上、どうしても錆びやすい。ステンレス鋼は錆びにくさを追求して開発されたもので、近年、和包丁の素材としても使われています。
ステンレス包丁は、鍛造の行程が必要なく、大量生産が可能で値段も安い。衛生的で刃こぼれしにくく、扱いやすいという長所の反面、硬度が低く、切れ味が長続きしないという欠点が指摘されていたが、最近では、錆びにくさと切れ味の両面を兼備えた改良が進んでいます。
2015年7月29日
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