和包丁の伝統と種類
2014年6月2日
和食が世界に注目される現在、その調理道具として「和包丁」も注目されています。「切る」という単純な行為のみで料理として成立してしまう、刺身をはじめとする鮮魚を活かした料理など、和食調理の現場では、日本んらではの包丁が活躍しています。とりわけ種類が多い日本の包丁。先ずはその種類から紹介します。
日本人の伝統的な食文化
和食が世界に注目される現在、その調理道具として「和包丁」も注目されています。「切る」という単純な行為のみで料理として成立してしまう、刺身をはじめとする鮮魚を活かした料理など、和食調理の現場では、日本んらではの包丁が活躍しています。とりわけ種類が多い日本の包丁。先ずはその種類から紹介します。
柳包丁
魚のサクを切る包丁。もともとは関西方面で使われていた刺身用の包丁で、関東では「たこ引き包丁」と呼ばれる包丁を刺身包丁として使用していました。現在では全国的にこの柳包丁を刺身包丁として使用する職人が多いです。魚の繊維を押しつぶすことなく引ききるため、刃渡りは長く、きりっとした刺身用の角を作るため刃先は薄い。切っただけで料理となる刺身は、鋼材による味の違いがでやすいのです。
そのため職人は特に鋼材にこだわって包丁を使う場合があります。切る魚の大きさによって使い分けるのですね。釣り人や料理を趣味にする人が増え、一般家庭でも使用される人が大変増えましたが、家庭用には七~八寸くらいの方が使いやすいでしょう。
柳包丁一尺
柳包丁八寸
柳包丁一尺二寸
柳包丁(本焼き)
日本の包丁や地金に鋼を鍛接・鍛造してつくるものが多いが、この「本焼」はすべて鋼です。切刃側と峰側で硬さを変えるため「土置き」という焼き入れ前の行程があるのが特徴です。
日本刀と同じように、焼入れ前に刃全体に土を塗るが、峰側には厚く塗り、焼が入らないようにし、切刃の部分には薄く塗ることで刃の部分のみ焼が入るようにします。鋼材にも白紙を使用することが多く、良い包丁を作るには高い技術と手間を要するのです。そのため「合わせ」と比較すると高価なものが多いのです。
良く切れる分、欠けや割れにはデリケートな刃物なので、取扱いにもそれなりの技術を要します。高価なもので口金と柄尻の両方に輪の入った「両輪」や黒檀の柄など、装飾的なこだわりも魅力となります。
柳包丁一尺一寸(本焼)
2014年6月2日
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