包丁の持ち方と動かし方
2014年6月21日
料理をつくるのに、包丁を欠かすことはできません。単に材料を切るというだけでなく、包丁の技術いかんで、おいしくできるかどうか決まると言って良いほどです。ましてやプロの調理師は、包丁の技術がなければお客様からお金を頂ける料理をつくることはできません。
とくに和食の世界では、包丁技術をもっとも大切にし、いろいろな技法を生み出しています。魚の下処理ひとつとっても、材料を無駄なく使えるようにし、口当たりよく仕上げるようおろし方が考えられています。料理をおいしくする為に、切り方を変えたり、隠し包丁で味がしみ込みやすくするなどの工夫を凝らしています。もちろん料理の見栄えをよくするために包丁の冴えが重要になっています。
飾り切りのように、季節感を演出したり、料理に趣きを加え、料理性を高める包丁技術もいろいろあります。今回は基本的な包丁の持ち方や動かし方についてお伝えします。
◎薄刃包丁の持ち方
薄刃包丁は主に野菜類を剥く、刻む、割る、削ぐ、剥ぐなど幅広い用途に使います。基本的には、刃を細かく動かすことができるように握ります。
手のひらの真ん中に柄の角がくるようにしてしっかりと握り、親指と人差指で刃元を挟んで持ち、刃をしっかりと固定します。こうする事で刃が左右にぶれにくく、細かい仕事も正確に行う事ができます。
◎薄刃包丁の動かし方
薄刃包丁は、押し切りが基本です。包丁を前に突くようにして切り、まな板に包丁が付いたら引いて元の位置に戻します。これを一定のリズムで繰り返します。主に野菜を刻む時などに行う切り方です。
◎出刃包丁の持ちし方
包丁の峯の部分に人差指を添え親指で挟んでしっかりと得を握ります。出刃包丁で最も多い持ち方で魚を卸す場合や力をそんなに必要としない作業刃の剃りを生かした切り方などに向いた持ち方です。
◎出刃包丁の動かし方
出刃包丁を最も多く使うのが魚を卸す場合で、包丁を寝かせて刃の剃りにあたる部分を意識しながら切ります。
◎刺身包丁の持ち方
刺身包丁の持ち方です。包丁の峯に人差指をまっすぐに伸ばして抑え、親指で刃の腹を抑えます。残りの三本の指で包丁の柄をしっかりと握り込みます。このように持つことで長い刃渡りの刺身包丁の刃を安定させ、正確な仕事ができるようになります。
◎刺身包丁の動かし方
上身を引き切りにして身を右に送っている動きです。刺身包丁は名の通り刺身を切りつける事を主目的にした包丁です。刃渡りが長く細身で薄く幅が狭いという特徴を念頭におきます。特にその長い刃渡りを活かして美しい切りつけを行う技術が必要とされます。代表的な包丁使いとしては引き切りがあります。これは刃元をまな板の手前の角に当て切っ先を上げて構いたら包丁を手前に引きます。この時刃渡りを一杯に使って切ったら、弧を描くようにして刃元を引き上げ切り終わりに切っ先を立てて切り離しなし、そのまま切り身を右に送ります。
2014年6月21日
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